小児皮膚疾患

🧸 小児の皮膚トラブル

🌱 よくある皮膚トラブル

  • 乳児湿疹
  • おむつかぶれ
  • とびひ
  • 虫刺され
  • 蕁麻疹(じんましん)
  • アトピー性皮膚炎
  • みずいぼ
  • にきび(思春期ニキビ)

お子さんの状態に合わせて、 最適な治療をご提案します。

🍀 アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎は、かゆみを伴う湿疹が良くなったり悪くなったりを繰り返す病気です。 赤ちゃんから大人まで見られますが、特に小児期に多く、皮膚の乾燥しやすさ(バリア機能の弱さ)が大きく関係しています。

アトピー性皮膚炎の特徴

  • 皮膚が乾燥しやすい
  • かゆみが強く、掻くことで悪化しやすい
  • ひじ・ひざの内側、首、顔などに湿疹が出やすい
  • 季節の変わり目、汗、ストレス、風邪などで悪化しやすい

アトピーは「体質」も関係しますが、正しい治療とスキンケアで十分コントロールできます。

治療の基本は「外用薬」と「スキンケア」

アトピー治療は、 ①炎症をしずめること と ②皮膚のバリアを整えること の2本柱で進めます。

  • 炎症をしずめる外用薬

症状の強さに合わせて、次のような薬を使い分けます。

  • ステロイド外用薬 → 炎症をしっかり抑える基本の薬
  • 非ステロイド外用薬 (プロトピック/コレクチム/モイゼルト) → 長期的に使いやすく、炎症を抑える役割

症状の場所・強さ・年齢に合わせて、最適な強さ・種類を医師が選びます。

  • 保湿(スキンケア)は毎日の土台

アトピー性皮膚炎では、皮膚の乾燥が悪化の大きな原因になります。 そのため、保湿は治療の一部としてとても重要です。

  • 入浴後すぐの保湿
  • 季節に合わせた保湿剤の使い分け

など、家庭でできるケアも丁寧にお伝えします。

🧸 外用薬で治療がうまくいかない場合

外用薬を続けても湿疹やかゆみが強く残る場合、 お子さんによっては眠れない・集中できないなど、生活に影響が出ることがあります。

また、症状が強く、長期間ステロイドを使い続けると、 皮膚がうすくなる・血管が目立つ・皮膚が線状にへこむ といった副作用が出ることがあります。 (※適切に使えば安全に治療できます)

このような場合は、 より炎症をしっかり抑える治療(バイオ製剤・JAK阻害剤) を検討します。

外用薬でコントロールが難しい場合、次の3つの治療薬を併用することがあります。

🌱 A. バイオ製剤(注射のお薬)

アトピー性皮膚炎の症状をしっかり抑えるための治療です。 外用薬だけでは良くならない場合に使います。注射なので、痛みは伴いますが、即効性も高く、副作用はすくないです。

① ミチーガ(ネモリズマブ)

「6歳以上の中等症〜重症のアトピー性皮膚炎 既存治療で十分な改善が得られない場合」 「皮下注射/月1回」

  • 対象

6歳以上で、症状が強く、外用薬だけでは改善が難しい場合。

⇒かゆみをおさえる効果はとても強く、皮膚症状は少しずつ改善に向かいます

  • 投与方法

月1回の皮下注射です。

  • 副作用
  • 赤み、はれ、かゆみ、軽い痛み → 多くは数日で自然におさまります
  • 目の赤み(軽い結膜炎)、軽い頭痛、かぜ症状

② デュピクセント(デュピルマブ)

「生後6か月以上の中等症〜重症のアトピー性皮膚炎」

  • 対象

生後6か月から使える、安全性の高い治療です。

外用剤を6ヶ月以上つづけても、改善が得られない方

⇒早期から皮膚症状を改善します

  • 投与方法(体重で量が変わります)
  • 15〜30kg未満:300mgを4週に1回
  • 30kg以上:初回400mg → 200mgを2週に1回
  • 60kg以上:初回600mg → 300mgを2週に1回
  • 副作用
  •  注射部位の赤み・はれ・かゆみ、結膜炎。結膜炎が出た場合、ステロイド点眼で改善することが多く、念のため眼科に受診してもらう必要があります
  •  軽い頭痛、かぜ症状

🧭 デュピクセント治療の導入のながれ

① 診察

症状を確認し、治療が必要かどうかを判断します。 → 治療開始日を予約します。

② 初回(治療導入日)

  • クリニックで初めての注射
  • ご自宅で安全に注射できるよう、丁寧に使い方を説明します

③ 2週間後

  • 2回目の注射を院内で実施
  • 注射の練習をもう一度いっしょに確認します

④ 4週間後

  • お肌の状態をチェック
  • 3回目の注射の練習(デモの製剤)
  • 同日に院外処方し、ご自宅で注射

※ 自己注射に自信がない場合は院内で続けてもOKです

※ 冷蔵保存の薬で常温に戻してから使用するため、来院する1時間前にご連絡ください

「200mg製剤は30分以上、300mg製剤は45分以上の常温にもどしてから行います。」

🌱 B. JAK阻害剤(飲み薬)

  オルミエント(バリシチニブ)

■ 対象

2歳以上の中等症〜重症のアトピー性皮膚炎 既存治療で十分な改善が得られない場合

⇒効果は高く、皮膚症状、かゆみもすぐに改善していきます

■ 投与方法

  • 飲み薬(内服)

■ 副作用

  • かぜ症状(鼻水・のどの違和感・軽い咳)
  • 頭痛
  • 軽い吐き気・お腹の張り
  • ニキビが出やすくなる
  • 軽い感染症(ものもらい・口内炎)

まれ(受診が必要)

  • 帯状疱疹(ピリピリした痛み・赤い発疹)
  • 肝機能・血液の異常(定期検査で発見)
  • 重い感染症(高熱・強いだるさ・咳が続く)

■ 安全に使うための検査

  • 投与前:血液検査・肝炎・結核・レントゲン
  • 投与後:1か月 → 3か月 → 6か月 → 以降は半年ごと
  • レントゲン:年2回 → 免疫を抑える薬のため、定期検査がとても重要です。

★アトピー性皮膚炎の最終目標★

湿疹やかゆみがほとんどない状態を保ち、 お子さんが毎日を快適に過ごせるようにすること です。

そのために、次の状態を目指します。

⭐ ① かゆみがほとんどない

夜ぐっすり眠れる 学校や遊びに集中できる 掻きこわしが減る

⭐ ② 湿疹が出てもすぐに治る

悪化しても短期間でコントロールできる 「悪化→治る」の波が小さくなる

⭐ ③ ステロイドを必要なときだけ使う

毎日強い薬を使わなくてもよい状態 皮膚の負担を減らす

⭐ ④ 皮膚のバリアが整い、乾燥しにくくなる

保湿で肌が安定 季節や環境の変化に左右されにくくなる

⭐ ⑤ お子さんの生活の質(QOL)が上がる

眠れる 集中できる 遊べる 学校生活が快適になる 家族の負担も減る

🌼 にきび(思春期ニキビ)

小学校高学年〜中学生に多く見られます。 放置すると赤みや跡が残ることがあるため、早めのケアが大切です。

  • にきびは「段階」によって治療が変わります

にきびにはいくつかのタイプがあり、治療の考え方が少しずつ異なります。

  • 白ニキビ(毛穴のつまり)
  • 赤ニキビ(炎症が起きている状態)
  • しこり・膿をもつニキビ(強い炎症)

当院では、お子さんのにきびの種類を見て、最も効果的で負担の少ない治療を選びます。

  • 治療の中心になるもの

にきび治療は「毛穴のつまりを改善する薬」と「炎症を抑える薬」を組み合わせることが基本です。

  • 毛穴のつまりを改善する外用薬

皮脂や角質でつまった毛穴を開き、にきびができにくい状態にします。 にきび治療の“土台”になる薬です。

  • 炎症を抑える外用薬

赤く腫れたにきびに使います。 炎症をしずめ、悪化や跡を防ぎます。

  • 内服薬(必要な場合)

にきびが広い範囲にある場合や、炎症が強い場合に使うことがあります。 医師が必要と判断したときにご提案します。

💧 みずいぼ

ご希望に応じて摘除が可能です。

  • 麻酔テープを使用し、痛みを最小限に
  • 自費診療:M-BFクリーム取り扱いあり
  • 塗り薬のみで経過を見る方法も選べます

🌸 感染症による皮膚症状

次のような感染症による発疹にも対応しています。

  • みずぼうそう
  • 手足口病
  • 伝染性紅斑(りんご病)
  • 伝染性膿痂疹(とびひ)

など

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